■『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)
蓮池透・著

弟たちの「北朝鮮には戻らない。日本に留まる」という強い意志が
覆らないと知って、渋々方針を転換、結果的に尽力するかたちとなったのが、
安倍氏と中山(恭子)氏
(当時は内閣官房参与。現・日本のこころを大切にする党代表)であった。
あえて強調したい。安倍、中山両氏は、弟たちを一度たりとも止めようとはしなかった。
止めたのは私なのだ。(74ページ)

(拉致被害者支援法の成立後、)私は、
「国の不作為を問い国家賠償請求訴訟を起こしますよ」
と、安倍氏を追及した。
すると安倍氏は、薄ら笑いを浮かべながら、こう答えたのだ。
「蓮池さん、国の不作為を立証するのは大変だよ」
……いったいどっちの味方なのか。(75ページ)


2003年の憲法記念日に改憲派議員の集会に呼ばれ、困惑したこともある。
「何を話すのか」と聞くと、「九条を変えろ」とでもいっておけとのこと……
馬鹿だった私はそれを真に受け、「憲法九条が拉致問題の解決を遅らせている」と
発言し、その場では称賛された覚えがある。
なんて浅はかな発言だったのだろうと、いま思い出すだけでも冷や汗が出る。
(84ページ)