「逃げろ!」。28日、首都カラカス。治安部隊が催涙弾を次々と発射すると、デモ隊がちりぢりに走り始めた。周囲に立ちこめたガスで、目がひりひりと痛み呼吸が苦しくなる。デモ隊は路地にバリケードを築き、火炎瓶や、鉄パイプを使った手製の「銃」で反撃。ただ、装甲車やゴム弾を備えた治安部隊にはかなわず、けがをした数人がその場で拘束された。
「治安部隊は至近距離から撃ってくる。息子は撃たれて命を落とした」。デモに参加したスヘマル・アルマスさん(35)は怒りを隠さない。17歳だった長男ネオマルさんは6月、近くから発射された催涙弾が胸を直撃し死亡した。「デモに参加した市民が殺されている。政府は人殺しだ」
4月以降、全土に広がった反政府デモの混乱による死者は110人を超えた。治安部隊が制圧を強めるなか、けが人は約2千人に達しており、逮捕者は4千人以上とされる。
建物の壁や塀には「制憲議会選挙には行かない」「独裁は許さない」と書かれた殴り書きが目に付く。
マドゥロ氏が突如、新憲法制定…
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