安倍晋三首相は2日、内閣改造・自民党役員人事を3日に控え、党政調会長に岸田文雄外相兼防衛相(60)、
党総務会長に竹下亘国対委員長(70)の起用を固めた。二階俊博幹事長(78)は既に留任が内定しており、
党三役の顔触れがそろった。世耕弘成経済産業相(54)、吉野正芳復興相(68)は留任の方向。
松山政司参院国対委員長(58)の初入閣が固まり、野田聖子元総務会長(56)も入閣を調整している。

 岸田氏は2012年12月の第2次安倍政権発足時から外相を務め、党三役入りは岸田氏の意向だった。
岸田派内にもかねて「ポスト安倍」レースに備えるため、いったん閣外に出るのが望ましいとの声があり、
首相も岸田氏に配慮した。竹下氏は、所属の額賀派が引き続き要職での処遇を求めていた。

 安倍政権と距離を置く野田氏の起用方針には、内閣支持率が下がって求心力が弱まる中、
挙党態勢を築く姿勢を示す狙いがあるとみられる。

 ロシア経済分野協力担当を兼ねる世耕氏と、4月に就任したばかりの吉野氏は、外交・復興行政の継続性を重視する形だ。

 閣僚ポストでは、防衛相に経験者の小野寺五典政調会長代理(57)の再起用が有力。南スーダン国連平和維持活動(PKO)の
日報問題で揺れる防衛省の立て直しが急務で、この分野に精通する人物でなければ務まらないとの見方が強い。
茂木敏充政調会長(61)の入閣も固まり、経済再生担当相への起用が取り沙汰されている。
丸川珠代五輪担当相は交代の方向となった。

 党役員人事で高村正彦副総裁(75)の留任も内定している。(2017/08/02-12:36)

時事通信
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