宇宙航空研究開発機構(JAXA)と米航空機大手ボーイングは2日、航空機からレーザー光を照射し、晴天時の乱気流を検知するシステムの実証試験を2018年に行うと発表した。

 晴天時の乱気流は雨や雲を伴わないため目に見えず、機体に搭載されている気象レーダーでも捉えるのが難しい。レーザー光による新システムが実用化されれば、事故防止に役立つ。

 実証試験は18年3〜4月、ボーイング777型の貨物機に検知装置を搭載し米国で行われる。装置は、大気中の細かいチリや氷からの反射をもとに乱気流を観測する仕組みで、約18キロ・メートル先にある晴天時の乱気流がわかるという。事前に乱気流を察知できれば、パイロットは乗客にシートベルトをしめるよう警告を出すなど対策をとれる。

 JAXAによると、大型航空機の事故の半数以上に晴天時の乱気流が関係しているという。
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