函館の宿泊業界、正念場 新幹線開業2年目「反動減」鮮明に
08/12 17:12 更新
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/125253

 【函館】北海道新幹線開業2年目の夏場の観光シーズンに入り、函館の宿泊業界が正念場を迎えている。開業人気に沸いた昨年度の反動で、観光客数の減少が鮮明になってきたからだ。開業後の利用増を見込んで計画されたホテルのオープンが今後相次ぐ中、既存のホテルは外国人客の誘致も視野に客室の刷新を進めており、ホテル間の競争が激化しそうだ。(函館報道部 長谷川紳二、文基祐)
 函館の観光名所、五稜郭タワーは4〜7月の入場者が前年同期より約5万人(12%)減った。年間でも10年ぶりに100万人を超えた2016年度を下回るのは確実。大場泰郎営業部長は「外国人客は伸び続けているが、全入場者の約15%にすぎない。修学旅行客誘致も同時に進めなければ」と危機感を強める。16年度に利用者数が過去最高を更新した函館山ロープウェイも、4〜7月は同約2万5千人(4%)減少した。
 観光客の反動減は、宿泊施設の業績を直撃している。函館ホテル旅館協同組合(35施設)によると、各施設の4月以降の売り上げはおおむね前年同月比10〜15%減で推移。遠藤浩司理事長は「減少の流れに歯止めをかけるのは、この夏が勝負」と話す。
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