大学生に自分の大学生活について聞いたところ、「満足している」と答えたのは全体のおよそ半数にとどまり、8年前より減った一方で、大学に学習や生活について「面倒を見てほしい」と考える学生は増えていることが民間の研究所の調査で明らかになりました。

この調査は大学生の学習や生活実態の変化を探るため、民間の研究所が平成20年から実施していて、今回は去年11月から12月にかけて、全国の大学生およそ5000人からインターネットで回答を得ました。

このうち自分の大学生活について聞いたところ、「満足している」と回答した学生の割合は51.1%で、8年前の調査結果より13ポイント減りました。

これに対して、大学での学習について「大学で指導を受けるのがよい」と答えたのは50.7%で、8年前より11.4ポイント、さらに、大学生活について「大学の教員が指導・支援するほうがよい」と答えたのは38.2%で、こちらも22.9ポイント増えていて、大学に面倒を見てほしいと考える学生が増えていることがわかりました。

調査したベネッセ教育総合研究所は「学びたいことがあいまいなまま入学する学生が増えている。大学による支援も必要だが、学生にみずから学ぶ姿勢を身につけさせる教育も大切だ」と話しています。

■支援に力を入れる大学も

大学も学生たちの支援に力を入れています。埼玉県上尾市にある聖学院大学は、「面倒見のいい大学」を掲げ、学生の学習面を手厚くサポートしています。

学生たちに勉強のしかたやレポートの書き方などを教える「ラーニングセンター」を設置しているほか、教員1人が学生10人ほどを受け持ち、授業の出席状況をこまめにチェックしたり、学生生活の悩みに応じたりする体制を整えています。

清水均副学長は「大学にも少子化の中で学生を集めたいという事情はあるが、ただ大学に頼るのではなく、課題を克服する気持ちを持ってほしい」と話していました。

ベネッセ
第3回 大学生の学習・生活実態調査報告書
http://berd.benesse.jp/koutou/research/detail1.php?id=5169

配信 8月13日 4時27分
NHK NEWS WEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170813/k10011098201000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_011