若狭勝衆院議員(60)が設立した政治団体「日本ファーストの会」の名称を巡って、若狭氏が釈明に追われている。

 小池百合子都知事(65)の側近で、自民党を離党した若狭氏は、7日に日本ファの設立を発表した。いずれ小池氏が特別顧問を務める「都民ファーストの会」が国政進出した際の受け皿になるとみられているだけに、名称は「国民ファーストの会」と思われたが、若狭氏は「既にそうした名の政治団体があると聞いたので差し控えた」と話した。

 本紙既報通り、先の都議選で千代田区選挙区から出馬した無所属の後藤輝樹氏(34)が小池氏が国政に色気を見せていることを察知し、5月に政治団体「国民ファーストの会」を届け出ており、都議選でも同会代表を名乗っていた。政治資金規正法では、国政政党がまだない状態で政治団体の名称が重複するのは問題ない。ただ、若狭氏側としては、国民ファの名称では後藤氏に見透かされていたとあって、日本ファとしたのだろう。

 その日本ファも物議を呼んでいる。ネット上では「日本ファースト」は排外主義的、右翼的との声が相次いだ。都知事選に出馬していた「元在日特権を許さない市民の会」会長の桜井誠氏(45)が昨年、設立した「日本第一党」(英語名ジャパン・ファースト・パーティー)とも酷似し、桜井氏は8日付で若狭氏に公開質問状を送付している。

 また発明家のドクター・中松氏(89)も今年4月に「日本ファースト党」を商標登録しており、ツイッターで「日本ファーストの元祖はドクター・中松であることをお忘れなく」と念押ししている。

 若狭氏は9日にブログで「多くの人に誤解がある。あくまで『輝照塾』という政治塾を運営する政治団体の名称であって、将来設立される新党の名称ではありません。新党の名称は、全く別の国民の皆様に親しみをもって呼んでいただける名称にしなければならない」と釈明に追われた。

 11日に若狭氏は、民進党を離党した細野豪志元環境相(45)と会談し、今後の連携を模索した。ケチのついた「日本ファーストの会」は捨て、結局「国民ファーストの会」に落ち着きそうな流れだが…。

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