http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170827/k10011114081000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_025

去年、サンゴが死滅する大規模な白化現象が起きた沖縄県の「石西礁湖」で、死滅した場所の一部が海藻などに覆われたため新たに産まれたサンゴが定着しづらくなり、サンゴ礁の回復が困難な状況になっていることがNHKの取材でわかりました。
沖縄県石垣島の西に広がる国内最大のサンゴ礁「石西礁湖」では、去年の夏、海水温の上昇などが原因で大規模な白化現象が起きて、サンゴのおよそ7割が死滅しました。

環境省がことし6月に調査した結果、生きたサンゴの面積が去年夏に比べて半分以下にまで減ったことが確認されています。

これを受けて、NHKがサンゴが著しく減少した海域で潜水取材を行ったところ、死んだサンゴの一部が「カサモク」などの海藻や「シアノバクテリア」という微生物に覆われていることが新たにわかりました。

専門家によりますと、海藻などに覆われた場所には新たに産まれたサンゴが定着しづらいため、将来的にサンゴ礁の回復が難しくなるとみられています。

研究者や行政などでつくる「沖縄県サンゴ礁保全推進協議会」の中野義勝会長は「生き物の住みかとなるサンゴが減ると、海が、陸上でいう砂漠化のような状況になるので、今後、さらにきめ細かい観察と保護が必要になる」と指摘しています。

8月27日 4時41分