【モスクワ時事】ロシア外務省は3日、北朝鮮の核実験は国連安保理決議や国際法に違反しており、「最も強い非難」に値すると表明した。

 プーチン政権は北朝鮮に融和的な姿勢を示してきたが、核実験まで行動をエスカレートさせた北朝鮮に対し、厳しい姿勢で臨む姿勢を示した。

 外務省声明は核実験などを継続すれば、「北朝鮮にとって深刻な結果を伴うことになる」と警告。核不拡散の取り組みに逆行する北朝鮮指導部の行動が「朝鮮半島の平和と安全に深刻な脅威をもたらしている」と遺憾の意を示した。

 プーチン大統領は1日に公表した新興5カ国(BRICS)のメディアへの寄稿文の中で、北朝鮮に対する圧力を強めることに反対するなど北朝鮮の立場に一定の理解を示してきた。しかし、北朝鮮と国境を接するロシア極東にも被害が及びかねない核実験については、厳しい態度で臨む必要があると判断したもようだ。

 一方で外務省声明は、対話と交渉が問題解決の唯一の方策と改めて主張。インタファクス通信によると、スルツキー下院外交委員長は「核実験は安保理決議違反」と述べつつも、「米国や韓国が軍事力をちらつかせ、北朝鮮を追い込んだということは認めざるを得ない」と米国などを批判した。 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170903-00000095-jij-int