エントロピー増大する方向=時間の流れる方向であるとみなす、とすれば
エントロピー増大則が成り立つ限り、時間は逆方向には流れないということになる

しかし、エントロピー増大する方向=時間の流れる方向という、この仮定がまず怪しい

赤いインクと青いインクを容器に入れてかき混ぜると紫のインクになる
そこから自然に赤いインクと青いインクに分かれて元に戻ることはない
インクが混ざるのは不可逆変化であるというのがエントロピー増大則

でも赤インク分子2個、青インク分子2個といった極端に粒子数が少ない系を考えれば
容器の中で右半分、左半分のどちら側にも赤と青の分子が入っている状態から
分子がランダムに運動して自然に右半分に青分子、左半分に赤分子が集まった状態は
用意に実現しうる

つまり粒子数の極端に少ない系を考えれば高エントロピーから低エントロピーに向かって
自然に変化する過程も実現するということだ
このとき容器の中では時間が逆方向に流れていると言えるんだろうか?
そんなはずはないのでエントロピーと時間の流れはそもそも同じものではないと思う