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国連安保理の緊急会合に出席した、ニッキー・ヘイリー米国連大使(右)とマシュー・ロイクロフト英国連大使(4日、国連本部)

北朝鮮が水爆とされる核実験を実施した問題で、国連安全保障理事会は4日、緊急会合を開いた。米国のニッキー・ヘイリー国連大使は、北朝鮮の最高指導者・金正恩氏が「戦争をしたくてたまらないような」行動を重ねていると非難し、「最強の措置をいま採らなくてはならない」と訴えた。

ヘイリー大使は、問題の外交的解決を可能にするには、最強の制裁措置が必要だと主張。「米国は決して戦争を望んだりしない」し、「今も望んでいないが、我々の忍耐力は無限ではない」と警告した。

米代表部は制裁強化のための決議案を近く安保理に提出する。ヘイリー大使は具体的な追加制裁の内容を明示しなかったが、石油禁輸を実施すれば北朝鮮に決定的な打撃を与えるのではと複数の外交筋は話している。さらに、北朝鮮の国営・高麗航空の飛行禁止、北朝鮮の海外労働者の削減、資産凍結、政府関係者の渡航禁止などが採用される可能性もある。

北朝鮮にとって最大の同盟国・中国は、交渉再開を呼びかけ、中立国・スイスは仲介を申し出た。

中国の劉結一国連大使は、「半島問題は平和的に解決されなくてはならない」、「半島における混乱や戦争を、中国は決して許さない」と強調した。

スイスのドリス・ロイタード大統領はベルンで会見し、スイスが歴史的に中立で、水面下の外交に長年の経験をもつことを指摘。「今こそ対話の時だと本当に思う。仲介者として善意の役割を担う用意がある。これからの数週間、米国と中国がこの危機にどう影響できるかが多くのことを左右するだろう」と述べた。

http://www.bbc.com/japanese/41157119
2017年09月5日 BBC