平和主義者が戦争を作る
 
 憲法9条は1928年不戦条約を手本にしている。しかし、不戦条約はかえって第二次
大戦を引き起こした。チャーチルは「平和主義者が戦争を起こした」と言っている。
ヒトラーは平和主義を利用して勢力を拡大していったのだ。

 ヒトラーがヴェルサイユ講和条約を破棄し再軍備したとき、ラインラントに進駐し
たとき、そして、ズテーテンラントを要求したとき(ミュンヘン会議)、いずれのと
きも周辺諸国は平和主義に縛られ、ドイツ軍を一掃できたのにもかかわらず、軍隊を
使わなかった。その結果、ヒトラーは戦力充実に成功し、第二次大戦を引き起こしたのだ。

 平和主義は戦争を招く。戦争をする決意のみが戦争を防ぐ。これが第二次大戦の教
訓である。現実問題、平和主義と軍備は矛盾しないのだ。日本も真の平和主義を目指
すのであれば、戦争研究をしなくてはならない。