■「文化発展させる拠点に」

 来春「くらよしフィギュアミュージアム」として再生される旧明倫小学校円形校舎(鳥取県倉吉市)で7日、改修工事の起工式が行われた。

 同校舎は昭和30(1955)年築。鉄筋コンクリート4階建て、延べ床面積約1515平方メートル。学校の施設不足に対応しようと1950年代に多く建てられた円形校舎のうち、現存する最古の建物という。

 同ミュージアムの運営主体「円形劇場」(稲嶋正彦代表取締役)が、国の補助1億円を含め計2億3千万円をかけ、耐震補強やエレベーター、エントランスの新設などを実施。15ある部屋のほとんどを使い、グッドスマイルカンパニー(東京)、海洋堂(大阪)のフィギュア数千点以上を展示するほか、フィギュアに触って遊んだり、色づけしたりするコーナーも設ける。

 円形校舎前であった起工式には、石田耕太郎市長ら約30人が出席。稲嶋代表取締役は「日本一古い円形校舎が、日本一新しいフィギュアミュージアムになる。倉吉市、県全体に寄与できる施設にしたい」と挨拶。石田市長は「レトロな倉吉にクールな文化を発展させる大きな拠点になる」と期待を示した。

 明倫小学校が新校舎に移転後、円形校舎は公民館などとして使用されたが、平成18年に閉鎖。築60年を超え、解体か保存かをめぐり市議会などで論議を巻き起こしたが、稲嶋氏をはじめ市民有志らから提案されたフィギュアミュージアム構想を受け、昨年6月、市から「円形劇場」への無償譲渡が決まった。

 フィギュアミュージアムは来年4月に開館の予定。初年度は11万6千人の入場者を見込んでいる。

配信2017.9.8 07:06更新
産経WEST
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