学校法人「森友学園」をめぐる事件で、大阪地検特捜部は、大阪府の補助金をだまし取った疑いで逮捕した籠池泰典前理事長と妻が、大阪市の補助金も含め合わせて１億円余りをだまし取っていたと判断し、勾留期限の１１日にも詐欺などの罪で追起訴する方針を固めました。
「森友学園」の前の理事長の籠池泰典容疑者（６４）と妻の諄子容疑者（６０）は、学園が運営する幼稚園で障害のある子どもや専従の教員の数を水増しし、大阪府から９２００万円余りの補助金をだまし取ったなどとして、先月、詐欺などの疑いで逮捕されました。
大阪地検特捜部は、２人が障害児のための大阪市の補助金もだまし取っていたとする市の告訴状を受理し、捜査を進めていました。その結果、市の告訴についても裏付けが得られ、２人がだまし取った額は府と市を合わせて１億円余りになると判断し、勾留期限の１１日にも詐欺などの罪で追起訴する方針を固めました。
２人はすでに大阪・豊中市で進めていた小学校の建設工事で国の補助金５６００万円余りをだまし取ったとして起訴されていますが、関係者によりますと、特捜部の調べに対し黙秘を続けているということです。
一方、特捜部は、国の担当者が森友学園に国有地を不当に安く売却し国に損害を与えたとする背任容疑での告発も受理し関係者の事情聴取などを進めていて、引き続き不正の有無を慎重に調べるものと見られます。
9月9日 6時09分
