7月に最大震度5強の地震が起きた鹿児島湾周辺について、政府の地震調査委員会は11日、活発な地震活動が続いているとして警戒を呼びかけた。明治時代に熊本県で大きな地震があった後に鹿児島県で地震が続いた例があり、念のための注意喚起という。

 調査委によると、7月11日に鹿児島市で震度5強を観測したマグニチュード(M)5・3の地震以降、活動が活発化。8月24日に最大震度4の地震が起こるなど、7〜8月で震度1以上の地震が計42回あった。

 明治時代には、1889年に熊本市で被害が出た地震の4年後の1893年、鹿児島湾に面する薩摩半島付近で地震が急増。翌年にかけ、M5・3、M6・3の地震が続けて起きた。

 今回の鹿児島湾の活動と昨年4月の熊本地震との関係は不明。平田直委員長は「このまま活動が終わるかも知れないが、もう少し大きな地震が起きる可能性もある。家具の固定や耐震補強など普段の備えを点検してほしい」と話している。(竹野内崇宏)

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