9月11日 20時10分
人工呼吸器を常に装着する必要がある児童や生徒をスクールバスに乗せることについて、神奈川県教育委員会が安全管理が難しいとして認めていないことに対して、県内の特別支援学校に通う難病の児童と父親が日弁連=日本弁護士連合会に人権救済の申し立てを行いました。

申し立てを行ったのは、先天性の筋肉の難病があり、神奈川県内の特別支援学校に通っている綾優太くん(7歳)と父親の崇さんです。

申し立てなどによりますと、神奈川県教育委員会は去年12月、人工呼吸器の装着が常に必要な児童や生徒について、車の走行中にたんの吸引が必要になる場合などがあり安全管理が難しいとして、スクールバスに乗せないよう県立の特別支援学校に通知しました。

これに対して、優太くんと崇さんは「集団生活のルールを学ぶ機会が奪われるなど、教育を受ける権利が侵害されている」として通知の撤回などを求めて、日弁連に人権救済の申し立てを行いました。

崇さんは会見を開き「対応の理由がわからず、納得できない」と訴えました。

一方、神奈川県教育委員会特別支援教育課の横澤孝泰課長は「高度な医療が必要な児童や生徒が通学するケースは増えてくると考えられ、子どもの命を最優先に保護者の要望も受けて対応を検討していきたい」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170911/K10011135551_1709112011_1709112028_01_02.jpg
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170911/k10011135551000.html