北朝鮮制裁“妥協案”可決なるか、日本時間12日未明に採決へ
─2時間前─
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3153930.html

 北朝鮮による核実験を受け、アメリカが採択を目指す新たな制裁決議について、国連安保理での採決はどうなるのでしょうか。ニューヨークの国連本部からの報告です。

 ニューヨークの国連本部です。安保理では現在、別の会合が行われていますが、各国の大使が議場に入っていきました。日本の外交官の1人は、「強い決議を望んでいるが、状況はどうなるかまだわからない」と話していました。

 今回の決議では、強力な草案が配布された後、ギリギリまで修正交渉が行われるという異例の展開をたどり、アメリカは中国と前日の夜中まで協議を続け、修正案を配布しました。修正案では焦点の石油について、全面禁輸ではなく、原油の輸出量をこれ以上増やさないこととし、ガソリンなど石油精製品の輸出を200万バレルとすることで妥協が図られました。草案からはだいぶ後退した印象もありますが、中国やロシアがオイルという言葉に強く抵抗感を示していた中で、0を1にしたという意味では、かなり踏み込んだとも言えます。

 また、これまで決議の採決までには2か月程度かかることが通例であり、1週間で採決にこぎつけたのは異例の早さといえ、北朝鮮の核ミサイル開発へのアメリカの危機感の表れともいえます。

 採決で焦点となるのがロシアや中国の対応ですが、ロシアはコメントを避けたものの、中国外務省の報道官は「必要な措置を講じることに賛成する」として前向きな姿勢もみせています。

 最新情報ですが、採決の時間は日本時間の午前7時、現地時間の午後6時という、随分と遅い時間に設定されました。それは、この修正案がまだ合意できていないからだということで、全会一致の採択を目指すアメリカと、中国やロシアとの間でギリギリまで交渉が続くものとみられます。