O157などの腸管出血性大腸菌は気温が上がると増えやすく、食中毒の発生は夏に集中している。国立感染症研究所によると、感染者は毎年3千〜4千人台。今年に入り、今月3日までの報告数は2568人という。

厚生労働省によるとこの夏、11都県のO157の感染者から同じ遺伝子型の菌が検出された。厚労省は今月1日、同じタイプの菌の感染者が判明した際は、外食の状況や家族の健康状態などを調べ、感染研に報告するよう、都道府県などに通知した。亡くなった女児から検出された菌も同じ遺伝子型だったという。女児は腎臓の機能が低下する溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症していた。死亡事案を受けて厚労省は13日、食品業者や医療機関への指導を徹底するよう都道府県などに通知した。

 菌は分裂をある程度繰り返しても遺伝子の型は同じままだ。11都県の感染者は共通する食品での感染や感染者が調理したものを口にした可能性があるとみて厚労省は関連を調べている。

 北里大の高橋孝教授(感染症学…

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