埼玉、群馬両県の総菜販売「でりしゃす」系列店の総菜を食べた人から相次いで腸管出血性大腸菌Oオー157が検出されている問題は13日、東京都内の女児(3)が死亡したことが明らかになり、感染者は22人に拡大した。

 女児が食べたのは加熱された総菜で、前橋市保健所は、店内で販売中に汚染が広がった「二次汚染」の可能性もあるとみて調べている。

 「皿に盛られた総菜を客が自分で取る新しい業態で、そこの衛生管理は我々の盲点だった」。13日に記者会見した同市保健所の担当者は、従来の食品衛生管理の指導方法に欠落した部分があったことを認めた。

 同保健所によると、死亡した女児が食べたのは、前橋市の「でりしゃす六供店ろっく」が販売したエビやタケノコのいため物など。同店では、ポテトサラダなどを食べた人に感染が確認されていたが、女児が口にしたのは加熱した総菜だけだった。

 O157はしっかりと加熱すれば死滅する。このため、同保健所は「感染経路は不明」としながらも、加熱調理後、店舗内に総菜を並べた後に、菌が付着した二次汚染の可能性があるとみている。

 でりしゃす店内では、総菜が大皿などに並べられ、客がトングなどを使って自由に取り分ける方式を取っていた。ふたはなく、取り分ける器具も使い回せる状態だった。このため、器具の使い回しやエアコンの風などで、複数の総菜に菌が付着したことなどが想定される。

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