死傷4人は「事故」 高山の介護施設、検証終える
2017年09月14日09:23
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20170914/201709140923_30495.shtml

 岐阜県高山市桐生町の介護老人保健施設「それいゆ」で7月末以降、入所者5人が相次いで死傷した問題で、施設は13日、問題を検証するリスクマネジメント委員会を開き、胸にあざが見つかり肺挫傷で入院していた女性(93)のけがについて、ベッドの柵やテーブルの角に体をぶつけたことによる事故との見方を示した。
 これで、施設側が病死と判断した男性(80)を除く4人全ての死傷した経緯の検証を終え、施設側はいずれも事故との見解を示した。
 施設を運営する医療法人の折茂謙一理事長は委員会後の記者会見で、この日検証した女性について、日常的にベッドの上で動きやすい状態にあったと説明した。ベッドの柵にカバーが付いていたが、委員会では、けがを防ぐ対策として「カバーの厚みを増す」といった意見が出たという。
 委員会には、第三者委員として県老人保健施設協会の事務局長・理事の加藤正治さん(56)が初めて出席。ベッド柵カバーの厚みを増すのは効果的とし、ストレスがたまっている職員には十分なケアを行う必要があると助言した。
 次回は来週以降に開き、これまでの検証結果を総括する。
 県警は死傷した5人について、事件と事故の両面から捜査を続けている。