東京都内を6の字に結ぶ都営地下鉄大江戸線は、全線開通から17年になります。この間、沿線では再開発が進み、利用客も順調に増えてきました。中でも中央区の勝どき駅では、急激に増えた利用客に対応するため、現在、駅の大改造工事が進められています。

 朝のラッシュの時間帯、人であふれる都営地下鉄大江戸線・勝どき駅──。1日の乗降客数は、開業した2000年は約2万8000人でしたが、利便性の向上に伴って周辺の再開発が進み、利用者は急激に増え続けています。2016年度は約10万人と開業当初の3倍以上になり、通勤ラッシュの時には駅構内が人であふれ返り、列車の運行にも影響が出る状態になっています。近年、中央区晴海で高層建築のマンションやオフィスなどが建ち、駅周辺の再開発が進んでいるためです。

 そこで東京都は、2010年から大規模な改修工事を始めました。コンコースの改良やオフィスビルにつながる新たな出口を造るほか、1つしかなかったホームを2つに増やし、両国方面行きと大門方面行きに分けることで、混雑の緩和を図る狙いです。新しく設置される大門方面専用のホームの建設工事は進んでいて、現在使われているホームと隔てている壁は2019年に取り払われる予定です。

 今後は、晴海地区につくられるオリンピックの選手村が大会後には住宅になる予定のため、勝どき駅は今後もさらに乗降客の増加が見込まれます。東京都交通局は、今回の改良工事が完成すれば今後の利用増加にも対応できるとしています。都交通局の吉村正改良担当課長は「今、ご不便お掛けしている状態を、快適にご利用いただくため、電車の運行の安全を守りながら工事を進めたい」と話しています。

 勝どき駅の改修費用は108億円で、2020年度までに完成する予定です。

配信 2017年9月13日 18時30分
TOKYO MXニュース
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