福知山市が生活に困窮している人に自立支援のために貸し出す基金について、およそ108万円の貸し出し先が特定できなくなっていることが分かり、市は全ての債権を放棄することを決めました。
これは、福知山市の大橋一夫市長らが、21日、記者会見を開いて明らかにしました。

それによりますと、福知山市は個人からの寄付や市の積立金などを財源に、生活に困窮している人に最大7万円を貸し出す「民生援護資金貸付基金」を昭和32年に設けました。
ところが、平成22年に基金の運用状況を調べたところ、貸し出した先や返済期限などを記録した書類のない出金があることがわかり、調査を進めてきました。

その結果、平成11年度以前に貸し出した基金のうち、およそ108万円の貸し出し先が特定できなかったということで、市は全ての債権を放棄することを決めました。
大橋市長は、「貸し出し先が特定できない債権があることや、事実を知ってから7年余りも適切な対策を講じなかったことはあってはならないことだ。行政への信頼を著しく失墜させたことを深くおわび申し上げます」と述べて、謝罪しました。

09月21日 17時54分
京都 NEWS WEB
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