自国通貨が安くなって良いことは1つもない

円安が企業にもたらす真の影響
 通貨とは、一言で言うならば「国力」です。通貨が安くなることは経済的な国力が弱くなることと同じです。
本来であれば、円安と円高のどちらの方が日本にとって良いのかという問いの答えは明らかで、
議論の余地はありません。
 では、なぜ日本は円安を喜ぶ傾向があるのかというと、様々な誤解が浸透しているからです。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130604/249107/?rt=nocnt

 最大の誤解が「日本経済は輸出に依存している」「日本は貿易立国である」というものです。実は、過去の
どの時期を見ても、日本経済が輸出に依存していたことはありません。常に内需が中心で、輸出は補助的
な役割です。

ほとんどの経済学者が「日本経済は輸出依存型ではない」と言っています。

 例えば戦後の高度経済成長期。日本は輸出ではなく、内需主導で成長しました。「海外の高いモノを買う
代わりに、国内で代替のモノをつくり、輸出できるようにする」ことが、戦後、日本の目標となっていたのは
確かですが、輸出によって経済が回復したたわけではありません。
 目標に向かって努力した結果、日本企業は海外と同じようなモノを作れるようになり、それが内需を喚起
して経済成長の要因となりました。そもそも、高度成長を遂げた国のほとんどは内需が中心で、まさに
教科書通り、日本も内需中心で高度成長を達成しました。