石垣島からヤシの実 1600キロ離れた白浜に漂着
紀伊民報:2017年9月22日更新
http://www.agara.co.jp/news/daily/?i=340225&;p=more

 沖縄県の石垣島から海へ流されたヤシの実が、直線距離で約1600キロ離れた和歌山県白浜町臨海の砂浜に漂着。
流した日から3カ月足らずの8月21日に同町東白浜の真鍋黌さん(78)が拾った。
真鍋さんは「まっすぐ流れてこれたわけではない。よくたどり着いたなという思い」と話す。

 このヤシの実は、愛知県田原市の渥美半島観光ビューローが、観光PRの一環で5月29日に流した170個のうちの一つ。
大きさは約19センチ。事業の趣旨、連絡先の電話番号とともに「愛の旅」などと記した金属プレートを取り付けている。

 ビューローによると、渥美半島の伊良湖岬が島崎藤村の詩「椰子の実」の舞台になっていることから、1988年にこの事業を始めた。
石垣島を、詩に歌われている「遠き島」に見立てて実施し、毎回、拾って連絡のあった人の中から抽選で2組4人を伊良湖岬に招待している。

 過去30回で流したヤシの実は3379個。
鹿児島や長崎、熊本、愛媛、兵庫、和歌山、静岡、東京などの各都県内に漂着し、昨年までで127個を確認している。

http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/newsphoto/3402251.jpg
【白浜町臨海の浜に漂着した金属プレート付きのヤシの実(和歌山県白浜町で)】