昨年4月に起きた熊本地震の本震で強い揺れを観測したと発表していた京都大と大阪大、産業技術総合研究所の研究チームの観測データに、不自然な点があることが2日、わかった。

 チームの後藤浩之・京大准教授は自身のホームページで、「データに重要な問題があることを確認した」と認めた。

 研究グループは、昨年4月14日の前震後、震度7を観測した熊本県益城町に地震計を設置し、16日の本震で、局所的に強い揺れを観測したと学会などで発表していた。

 文部科学省などによると、今年9月末に土木学会に「データが不自然だ」という匿名の通報が寄せられた。

 後藤准教授はホームページに「問題のあるデータが流布される事態となり、その一端を担ったことは疑いのない事実です。大変申し訳ありません」とするコメントを掲載した。文科省は事実関係の調査を始めた。

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2017年10月02日 13時52分
YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/science/20171002-OYT1T50040.html