ノーベル文学賞、イシグロさんの叔母「本当にうれしい」
http://mainichi.jp/articles/20171006/k00/00m/040/164000c

神戸市在住の母方の叔母、喜びをあらわに

 カズオ・イシグロさんのノーベル文学賞受賞決定を知った神戸市在住の母方の叔母、森永和子さん(88)は、毎日新聞の電話取材に「本当にうれしくて、舞い上がっています」と喜びをあらわにした。
5歳で両親と英国に移住する前、長崎に住んでいたイシグロさんを、幼稚園に送り迎えしたこともあるという森永さんは「素直でおとなしい子供だった」と回想。
イシグロさんの一家は「1〜2年のつもりで英国にいったが、海洋学者だった父親の鎮雄さん(故人)の意向もあり住み着いた」という。

 森永さんの姉でイシグロさんの母の静子さん(91)は移住後の手紙で息子について、「すぐに友達ができて楽しくやっている」と報告してくれたという。

 イシグロさん本人とは成人後、森永さんの英国訪問時や、親族の家がある京都などで会ったが「温厚で優しい人だ。おしとやかで静かな母親の性格を引き継いだのだと思う」と話した。

 英国では近年、イシグロさんがノーベル文学賞候補としてたびたび挙がり、母の静子さんも気に掛けていたが、イシグロさんは「名前が出るようになったら、もらえないんだよ」となだめていたという。【和田浩明】