「奇跡のリンゴ」の話は面白いな。
農業の未来を示唆してると思う。

農薬を毎日散布しなきゃならんから、奥さんが体調を崩した。
それなら、無農薬をやろうと。
単純に考え、無農薬のリンゴを作ろうとした。
そしたら、案の定、毛虫が大量に発生し、それらを手で駆除するが、とても間に合わない。
その作業を何年も繰り返し、リンゴの樹は枯れ始める。
10年ほど、なんの収入もなく、途方に暮れる。
近所からは気狂いだと思われ、村八分。
もう、死んでやろうと自殺する為、山に入ったら、たわわに実った自然のリンゴがある。
自然のすごさを改めてみて、圧倒される。
これは後で勘違いで、クリの木かなんかだったらしいが、なぜ、自然に実るのか。
そーかと、そこで気づく。
毛虫は敵じゃなかったんだと。
雑草も敵じゃなかった。
無農薬と言いながら、毛虫を取り、草を刈ったら、自然の環境じゃなく、リンゴの木に取ったら過酷な環境でしかなかった。
自然に任せ、毛虫を取らず、草も生え放題に任した。
そしたら蜂が大量に発生し、何十、何百と巣を作ってしまい、畑に入れないほど。
だが、蜂が毛虫を餌にしてるとわかる。
だから、放って置く。
その後、数年したら枯れた木が蘇り始める。
そのうち、実を付ける。
食べたら、生命力としか言いようのない美味しさがあるリンゴになった。
取った後、何年も置いておいても腐らないリンゴ。
見た目は悪いが、高値で売れる。

人間て、余計な作業をしてるんだなと、そういうのがよくわかるね。
俺もそういうリンゴなら食べたい。