神奈川県の東海大学正門そばにあるTSUTAYA東海大学前店が9月15日に閉店しました。「若者の××離れ」という言葉を安易に使うのは好きではないのですが、このTSUTAYAの立地は住宅地とはいえ商圏として集積度はそれほど高くない場所で、つまるところ相当に学生さんをメイン顧客として商売をしていたはずであり、こればっかりはそういうことなのでしょう。

 とはいえそういう場所だけではなく、ここ数ヵ月で全国的にTSUTAYAの閉店が無闇に目立つようになっています。

07/02 TSUTAYAすみや 袋井店(静岡県)
07/09 TSUTAYA 天童バイパス店(山形県)
07/14 TSUTAYA 東大竹店(神奈川県)
07/31 TSUTAYA 東武みずほ台店(埼玉県)
07/31 TSUTAYA 東十条店(東京都)
07/31 TSUTAYA 等々力店(東京都)
07/31 TSUTAYA 茨木店(大阪府)

08/16 TSUTAYA 北14条光星店(北海道)
08/20 TSUTAYA 東鷲宮駅前店(埼玉県)
08/20 TSUTAYA 東長崎店(東京都)
08/20 TSUTAYA 外環羽曳野店(大阪府)
08/27 TSUTAYA 松本庄内店(長野県)
08/27 TSUTAYA 岡崎欠町店(愛知県)
08/28 TSUTAYA 寒川店(神奈川県)
08/31 The News TSUTAYA 多摩センター店(東京都)
08/31 TSUTAYA 山科駅前店(京都府)
08/31 TSUTAYA 尾浜店(兵庫県)

09/10 TSUTAYA 観音寺駅南店(香川県)
09/15 TSUTAYA 東海大学前店(神奈川県)
09/18 TSUTAYA 村松原店(静岡県)
09/24 TSUTAYA 江坂店(大阪府)
09/30 TSUTAYA ヨークタウン山田鈎取店(宮城県)
09/30 TSUTAYA 大宮宮原店(埼玉県)
09/30 TSUTAYA 梅島店(東京都)
09/30 TSUTAYA 南太田店(神奈川県)
09/30 TSUTAYA 池下店(愛知県)
09/30 TSUTAYA 皇子山店(滋賀県)
09/30 TSUTAYA 相生店(兵庫県)
09/30 TSUTAYA 瀬戸高知店(高知県)
※筆者調べ

 この7月から9月までの間に確認できただけでこれだけのTSUTAYAが閉店しています。もちろん若者に限らず音楽・映像の視聴方法がCDやDVD等のパッケージから様々な配信サービスに移行していることが大きな要因のひとつであることは間違いないのですが、それでも6月以前の閉店は月に多くても5店程度でしたから、これはただ不採算店を閉鎖しているだけではないと思うに至りました。

■「ご近所のTSUTAYA」が絶望的に

 閉店する店舗を見てみると、大都市圏に比較的簡単にアクセスできる住宅の駅近くに立地する店が相当多いことがわかります。ここから導かれるのはこれらの閉店は不採算店の整理ということだけではなく、もう経営側としては今の「ご近所のTSUTAYA」形態の未来に希望を持っていないのではないかという推測。

 TSUTAYAを経営するカルチャー・コンビニエンス・クラブ(CCC)経営陣は以前から「我々は企画の会社である」※という発信をしてきています。

 現在CCCが推進している図書館の運営委託、代官山・湘南や枚方のT-SITEや蔦屋書店、二子玉川の蔦屋家電等の業態は、まさにその発信をあらわしているものとみなせますが、いずれもが滞在型の施設です。

 会社や学校の帰りについでに寄ってもらっては小銭をちゃりんちゃりん稼ぐのではなく、わざわざそのために来てもらう滞在型の施設で1人頭の消費金額・消費時間を最大化する方向。言い換えれば「ケ」のビジネスから「ハレ」のビジネスへのシフトが今まさに実行されている最中であるということでしょう。

 たとえば9月26日、福岡市中央区六本松地区の九州大キャンパス跡地にオープンした「六本松421」に蔦屋書店が入居しましたが、これは福岡市天神の繁華街にあったTSUTAYA BOOK STORE TENJINが6月30日に閉店して移転した形です。

 福岡市レベルの都市規模、天神と六本松という距離があれば、移転せずとも2店舗とも維持できるのではないかとも感じるのですが、意識的な業態シフトの一環と考えれば納得がいきます。
>>2以降に続く

アスキー(2017年10月16日 07時00分)
http://ascii.jp/elem/000/001/567/1567589/

★1が立った時間 2017/10/16(月) 09:56:11.25
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