時代劇が語る、日本人の心

<桃太郎侍>
「許さんっ!」と言って激怒しておきながら、悪人の所に直行せず
一度家に帰って着替えてくる、「冷静さ」

<水戸黄門>
「こらしめてやりなさい〜そろそろいいでしょう」と、どつき回すだけ
どつき回してから最終兵器の印籠が登場する、「奥ゆかしさ」

<遠山の金さん>
「その遊び人の金さんを出してもらいやしょうか」「キンを出せキンを!」
などど、高いところに上げておいて桜吹雪で獄門に落とす、「乗せ上手」

毎週毎週お奉行の刺青を見ているのに、デーンと大見得を切るたびに
一応、驚いてみせる、両側にいる書記の「心配り」

<必殺仕事人>
悪銭を大量に持っているにもかかわらず、先手を打って仕事人を金で
買おうとしない、悪人らしからぬ「倹約の精神」

<大江戸捜査網>
隠密でありながら、オーケストラをバックに江戸の町をのし歩き
武門の儀を往来で見せつける「陰日向のなさ」

<鬼平犯科帳>
なぜか夜の8時40分になると、ボスのところにゾロゾロ集まってきて
お上の手を煩わせることなく一網打尽になる、「公共心」

<子連れ狼>
冥府魔道に生きると言いつつ、乳母車にカラクリや防弾装甲を施し
鉄砲さえも撃ちまくる「科学万能主義」

<伝七捕物帳>
めでたい事件解決の締めとは思えない地味な二本指締めと
その指から突如聞こえる拍子木の「神秘性」

<大岡越前>
遠山の金さんとほとんど同じセットを使う「協調性」

<暴れん坊将軍>
峰うちでどつき回したあげく、部下に成敗を命じて
自分の手を汚そうとしない「ゆずりあいの精神」