http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171022/k10011185751000.html

日本の南の海上を北上している超大型で非常に強い台風21号は、
23日にかけて本州にかなり近づき、広い範囲で大荒れとなる見込みです。
特に東海や関東などでは記録的な大雨となるおそれがあり、気象庁は、
土砂災害や川の増水、暴風や高波に厳重に警戒するとともに、
早めに安全な場所に移動するなど対策を進めるよう呼びかけています。

気象庁の発表によりますと、超大型で非常に強い台風21号は、午前5時には
沖縄県の南大東島の東240キロの海上を1時間に30キロの速さで北北東へ
進んでいると見られます。中心の気圧は925ヘクトパスカル、中心付近の
最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートルで、中心から半径220キロ
以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。

台風は、23日にかけて強い勢力を保ったまま本州にかなり近づく見込みです。

沖縄県の大東島地方はさきほど台風の暴風域から抜けましたが、このあと数時間、
猛烈な風が吹くおそれがあるほか海上は猛烈なしけが続く見込みです。

台風の接近に伴って沖縄県や鹿児島県では風が強まり、午前3時半ごろに
鹿児島県屋久島町尾之間で32.4メートル、午前0時40分ごろに沖縄県南城市で
28.1メートルの最大瞬間風速を観測しました。

前線も活発 断続的に激しい雨

一方、本州の南岸に停滞する前線の活動が活発になっている影響で、西日本と
東日本の太平洋側を中心に発達した雨雲がかかっています。

西日本と東日本の太平洋側を中心に、これから23日にかけて、1時間に50ミリ以上の
非常に激しい雨が降り、局地的には1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降るおそれがあります。

22日夜遅くまでに降る雨の量は、いずれも多いところで東海で500ミリ、近畿で400ミリ、
四国と関東甲信、それに伊豆諸島で300ミリ、九州南部と北部、中国地方、北陸で200ミリ、
鹿児島県の奄美地方で180ミリ、東北で100ミリと予想されています。

その後、さらに雨量が増える見込みで、22日夜遅くから23日夜遅くまでの24時間に降る
雨の量は、いずれも多いところで、北陸で300ミリから400ミリ、近畿と東海、関東甲信、
東北で200ミリから300ミリ、伊豆諸島で100ミリから200ミリ、中国地方と四国、北海道で
100ミリから150ミリと予想され、東海や関東などでは記録的な大雨となるおそれがあります。

風や波 高潮にも警戒を

台風の接近に伴って、これから23日にかけて西日本と東日本でも次第に風が強まり、
猛烈な風が吹くほか、22日の波の高さは近畿と東海、それに伊豆諸島で10メートルと
猛烈にしける見込みで、広い範囲で大荒れになる見込みです。

また、今は大潮の時期にあたるため、満潮の時間帯を中心に高潮による浸水のおそれがあります。

気象庁は、土砂災害や川の増水、低い土地の浸水、暴風、高波、それに高潮に厳重に警戒し、
早めに安全な場所に移動するなど対策を進めるよう呼びかけています。