警察によるDNA型の鑑定は増えており、2008年には前年から約5万件増えて12万件となっていた。警察庁は09年度、従来の装置では一つずつ行っていたDNAの抽出や量の計測を、96試料分が一括処理できる装置を導入。全国の警察に配備した。
だが、そのうち26都道府県の警察を検査院が調べると、富山、滋賀、鳥取、島根、岡山、山口、愛媛の7県警は、調査した15年11月までに一度も装置を使用していなかった。鑑定数が少なく、使う機会がなかったことや、作業が面倒なことが理由だった。警察庁は、こうした運用状況を把握していなかった。
検査院の指摘を受け、警察庁は操作性を改善した新開発のソフトウェアを7県警中5県警に導入。ほかの2県警の装置は、他県警などに移すこととした。(末崎毅、小林太一)
配信2017年11月9日15時20分
朝日新聞デジタル
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