神奈川県座間市のアパートで9人の遺体が見つかった事件を受け、再発防止策を検討する関係閣僚会議の初会合が10日、首相官邸で開かれた。自殺志願者を探す手段として悪用されたSNSについて不適切な書き込みの削除を強化するなど、改善策を約1カ月で取りまとめる。

 菅義偉官房長官は事件について「人の目の届きにくいSNSを利用し、自殺願望を投稿するなどした被害者の心の叫びにつけ込み、言葉巧みに誘い出して殺害するという極めて卑劣な手口だ」と指摘。徹底した捜査による全容解明と関係省庁による情報共有、自殺に関する不適切なサイトや書き込みの削除や制限の強化、ネットを通じて自殺願望を発信する若者の心のケア対策の充実の3点を指示した。

 会議には小此木八郎国家公安委員長、野田聖子総務相、林芳正文部科学相らが出席した。

配信2017年11月10日11時17分
朝日新聞デジタル
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