◆ランボルギーニ、次世代の電動スーパーカー披露 MITと協力

ランボルギーニの次世代スーパーカーは、車そのものが強力なバッテリーとなるほか、自らを修理することもできる。
アウトモービリ・ランボルギーニは6日、米マサチューセッツ州ケンブリッジで開催された会議でコンセプトカー「テルツォ・ミッレニオ」を披露した。
イタリア語で「第3千年紀」と名付けられたこの車はマサチューセッツ工科大学(MIT)との3年間のパートナーシップにおける1年目の成果だ。

この車はランボルギーニの伝統に従い、無駄を省いたデザインで、Y型のテールライトを装備。
フロントガラスは車体上部から運転手の足元ぐらいまであるように見え、車体は極めて低い。

しかし、この車の最も注目すべき特長は、目で見ることができない。
まだ存在していないからだ。

ランボルギーニは、スーパーカーに必要となる強力な電力を高速で供給できるスーパーキャパシターを開発する計画だ。
ランボルギーニは車体の成型に使われるカーボンファイバーのパネルでスーパーキャパシターを製造する方針であるため、テルツォ・ミッレニオは自らの車体からエネルギーを引き出すことになる。
つまり、車そのものがバッテリーになるということだ。

この車はさらに自らの構造の状態を継続的にモニターし、摩耗や損傷を検出できる。
カーボンファイバー製の車体にある「回復作用を持つ化学物質」を含むマイクロチャンネルは、小さな亀裂を自動的に修復する。

同社はその上、インホイールモーターも開発する。
これにより大型エンジンの必要性がなくなる。

テルツォ・ミッレニオについては、想定価格もタイムラインも示されていない。
生産モデルが入手可能になるまでは何年もかかるだろう。
しかし、「値ごろ感」はランボルギーニが目指すコンセプトではないはずだ。

写真:ランボルギーニの次世代スーパーカー「テルツォ・ミッレニオ」
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日刊工業新聞 2017年(平成29年) 11月 13日 月曜日
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00450419?twinews=20171113