スーパーコンピューターの計算速度の世界ランキング「TOP500」が13日発表され、日本のベンチャー企業が開発した海洋研究開発機構の「暁光(ぎょうこう)」が4位に躍り出た。日本のスパコンが5位以内に入るのは理化学研究所の「京(けい)」(神戸)以来で1年半ぶり。

 暁光はペジーコンピューティング(東京)などが独自開発したもので、海洋機構横浜研究所に設置。計算速度は京の約1.8倍の毎秒約1.9京(京は兆の1万倍)回で、今年6月に発表された前回ランクの69位から躍進した。

 当初は3位を目指していたが、部材調達の遅れなどで半分程度の性能にとどまった。今後も装置を拡張する予定で、斉藤元章社長は「来年11月に世界トップを目指す」としている。

 上位3機は前回と同じで中国が10連覇を達成。日本はほかに東大・筑波大の「オークフォレスト・パックス」が9位、京が10位で、いずれもランクを2つ落とした。

 来年は現在の首位の約2倍に当たる毎秒20京回近い性能が見込まれる米オークリッジ国立研究所の「サミット」が登場するほか、中国などが複数の10京クラスを計画しており、番付は大きく変わるとみられる。

http://www.sankei.com/economy/news/171113/ecn1711130024-n1.html