>>52
碑文の表記は
M・NOVIVS・M・F・TVBVLA
まず古代ローマのアルファベットでは「U」はなくて「V」を使っていた
Mは個人名マルクス(Marcus)の頭文字
古代ローマでは男性の個人名(プラエノーメン)の数は二三十個ほどと非常に少ないので碑文では頭文字だけで済ませる事が多かった
NOVIVSは氏族名(ノーメン)のノヴィウス(Novius)
M・FはM(arci) F(ilius) の略で「マルクスの息子」という意味で、父親も同じ名前だったことを示している
TVBVLAは第三名(コニョーメン)で同氏族同個人名の他人と区別するためのニックネームのようなものだが、のちには家族名や称号のような扱いになってる

つまり「マルクス・ノヴィウス・トゥブラ(マルクスの息子)」という意味になるそうだ
こういう碑文は刻める範囲が小さかったり職人に払う報酬を節約するためにこうやって略する場合が多かった