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11月14日 15時31分

中国で「独身の日」と呼ばれる今月11日に、インターネット通販各社が行った大規模な値引きセールでは、発注された荷物の発送が1日で8億5000万件を超えましたが、あまりの忙しさに不満を募らせた配送業者の従業員が、腹いせに荷物を蹴る様子を捉えた動画をネット上に流し、物議を醸しています。

中国で11月11日は、独身を意味する数字の「1」が4つ並ぶことから「独身の日」と呼ばれ、インターネット通販各社が毎年、この日に合わせて大規模な値引きセールを行っていて、ことしは、軒並み過去最高の取引額を記録し、発注された荷物の発送は、1日で8億5000万件を超えたということです。

こうした中、中国東部、江蘇省の塩城で当日に撮影された映像では、配送業者の男性従業員が、トラックの荷台から小包などを足で蹴って降ろしている様子が捉えられています。

また、周りにいた従業員たちが、この男性を制止せずに「もっと力を入れろ」などとはやし立てる声が確認できます。

「独身の日」の配送にあたっては、中国各地の業者が、臨時のアルバイトを雇うとともに、出勤時間を早めるなどの対応を強いられており、今回の動画は、あまりの忙しさに不満を募らせた従業員が腹いせにこの動画を撮影し、ネット上に流したと話しているということです。

中国では、ネット通販の拡大に伴って、物流各社が倉庫の自動化などに力を入れていますが、中国のメディアはこの動画を一斉に取り上げて、「配送の速さではなく、質を求めるべきだ」と伝えるなど、物議を醸しています。