ひったくり事件を装い、知人から預かった現金約400万円を盗んだ疑いが強まったとして、和歌山県警が窃盗容疑で京都府内に住む風俗店経営の30代の男ら数人の逮捕状を取ったことが14日、捜査関係者への取材で分かった。男は9月に和歌山市内の路上で現金入りの紙袋を奪われたと県警に説明していたが、直前に同市内の防犯カメラにひったくり犯らと行動する姿が写っており事件をでっち上げた疑いが浮上していた。

 捜査関係者によると、男ら数人は共謀し9月15日午後、同市一番丁の和歌山中央郵便局前の路上で、男がひったくり事件にあったと偽装。和歌山県内の50代の男性会社役員から男が預かっていた現金約400万円入りの紙袋をひったくり犯役の数人に奪わせて盗んだ疑いが持たれている。

 男は県警和歌山西署に「現金を何者かにひったくられた」と説明、現場周辺の防犯カメラでひったくり犯の姿が確認された。だが県警がさらに捜査を進めたところ、事件の数時間前、現場から東約2キロのJR和歌山駅近くのカメラに男とひったくり犯らが連れ立って歩く姿が写っており、共犯の疑いが浮上したという。

配信2017.11.15 12:03
産経WEST
http://www.sankei.com/west/news/171115/wst1711150051-n1.html