【日馬富士暴行】貴ノ岩「診断書」の謎(東スポ)
2017年11月15日 16時30分
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新日本プロレスの医事委員会に名を連ねる牧田総合病院脳神経外科の朝本俊司医師(55)は「全治2週間はまずない。
普通1〜2か月は入院でしょう。頭蓋底骨折は転落事故などに見られる高エネルギー外傷ですよ。
いかに力士の力で殴ったとしても、よほどの長時間と何本か割れるまでやらないとビール瓶で折れるということは考えにくい。
また単独で骨が折れる箇所ではない。脳挫傷や外傷性のくも膜下出血など、脳の出血も伴うはずです」。
不可解なのが「髄液漏の疑い」の文言だという。「髄液漏というのは確定診断なんです。骨折などのように『疑い』という診断はない。
★この診断書を書いた人がいるのなら、その人は脳外科医ではないのでは」と首をかしげた。★

 診断書によれば、貴ノ岩は11月5日から9日まで福岡市内の病院に入院した。
「髄液漏」まで確定した上で診断書通りの負傷であったとすれば、入院前に貴ノ岩が稽古をしたり、直前の2日に福岡・田川市役所を表敬訪問していたことは考えられないという。
「人間なら1000%、無理。緊急入院の大ケガです。力士としても年単位で(出場を)禁じられるでしょう。イベントにも出た上で何日後かにこの診断書というのは普通に考えにくい」

 サッカーJ1鹿島のチームドクターを務める関純氏(西大宮病院院長)も「信じられないですね。全治2週間ということはないでしょう。
頭の骨折もあって耳から髄液漏れの疑いもあるわけだから。ただ、もしかしたら(全治が長いと)加害者が重い罪になるかもしれないということを加味したのかもしれない。
診断書を書く段階でそういう判断をした可能性もある」と、横綱の立場に“忖度”した可能性もあるという。
「髄液漏れの疑いのところは、細菌が入って合併症もあり得るので一番気をつけないといけない。
復帰は、しっかり止まっていることを確認してからにするべき。慎重に経過を見たほうがいい。今場所は復帰しないほうがいい。
まだ若いですから完治すれば、また相撲を取ることは大丈夫でしょう」。

診断書医師
宮城 知也(みやぎ ともや)
福岡県済生会福岡総合病院脳卒中センター
脳神経外科 主任部長 H3年卒
○専門医
日本脳神経外科学会、日本脳卒中学会、日本救急医学会
○評議員
日本脳神経救急学会、日本神経救急学会、日本脳神経外傷学会(学術評議員)
○日本意識障害学会(幹事)
https://www.saiseikai-hp.chuo.fukuoka.jp/department/scu/doctor/index.html