11月25日 5時46分
東日本大震災で被災した宮城県山元町で、津波にのまれた農地を使って栽培されている芝生が2020年の東京オリンピックのサッカー会場である宮城スタジアムで採用されることになり、「復興五輪」を掲げる大会の象徴の一つとなりそうです。
宮城県沿岸の山元町では復興のシンボルにしようと、地元の人たちおよそ20人が津波にのまれた農地を使って「復興芝生」と名付けた芝生の栽培に5年前から取り組み、現在は15ヘクタールまで広がっています。
この「復興芝生」が、2020年東京オリンピックのサッカーの会場として東北地方で唯一選ばれた宮城県利府町の宮城スタジアムで採用されることになりました。
スタジアムを管理する宮城県が行った入札の結果採用が決まったもので、来年春に種をまいて1年以上かけて育て、再来年の7月から張り替えの工事に入る計画です。
宮城スタジアムのピッチはおよそ7600平方メートルで、震災の被災地で育った芝生が3年後にはオリンピックの晴れ舞台を緑に染め、「復興五輪」を掲げる大会の象徴の一つとなりそうです。
復興芝生 ラグビーW杯でも採用
芝生を栽培する会社の大坪征一社長は「復興五輪、復興芝生を世界に発信していこうと作業員一同張り切っています。被災地で育った芝の上で選手たちに暴れ回ってほしい」と話していました。
「復興芝生」は2年後のラグビーワールドカップの会場の一つである愛知県豊田市の豊田スタジアムのピッチにも採用され、来年6月ごろに出荷される予定だということです。
(リンク先に続きあり)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171125/K10011234181_1711242011_1711242014_01_02.jpg