発達障害で困ることというと、どんなことを思い浮かべますか。乳幼児期ですと、対人関係が希薄。
こだわりが強い。集団参加がうまくできない。大人の指示を聞かない。そういう「困った行動がある」
というイメージが浮かぶと思います。

これらの困った行動は、どれも、大人側から見ての困った行動です。つまり、
「この子は、こんな困った行動をするんです」と、大人たちが感じている行動です。

小学校に入った後もしばらくは同様です。集団行動が苦手。空気を読まない。授業に集中しない。
小学校の前半ぐらいまでは、大人側から見て「困ったことだ」と感じる行動が多いのです。

ところが、思春期以降になると、発達障害で困ることの内容が変わってきます。自己肯定感が低い、
うつ、不安などの二次障害が生じてきます。このため、どちらかというと困りごとの内容が本人の
内面の問題になってきます。

大人から見て困った行動があるという相談が中心になるのは、小さい頃の10年間ほど。
大人が困ることにだけ対応して、本人の気持ちを考えずにいると、本人が悩んで苦しむ期間が
その後60年、70年と続くことになるのです。

発達障害は、子どもの頃に見つかるため、どうしても大人の視点で「あの子はこんな困ったことをする」
という点に目が行きがちです。でも、一生を通じて考えると、本当に困るのは本人なのです。
ここが発達障害の一番重要なところです。

大人から見て困った行動を取っているという視点だけでなく、本当は本人が困っているから
こういう行動をしているのかもしれないと、視点を逆転させてみる必要もあるのです。


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1が建った時刻:2017/12/03(日) 11:55:02.51