【ロシア】「抗議集会で双方が大通りで対立させるため、ロシアが互いの団体を組織していたことが判明」

ロシア政府による2016年米大統領選への介入について調べている上院情報特別委員会は1日、インターネット交流サイト(SNS)の最大手フェイスブック(FB)幹部らを招いて公聴会を開いた。

特別委のバー委員長は席上、ロシアがFBを使って米国で反・親イスラム教双方の集会を画策し、対立をあおっていた手法を報告した。

 バー氏によると、FB上の「テキサスの心」と称するグループは「テキサス州のイスラム化阻止」を掲げて集会を計画。

16年5月21日正午に同州ヒューストンのイスラム教センターに集まるよう呼び掛ける告知を出し、1万2000人以上が目にした。

 一方、FBの「米国イスラム教徒連合」と名乗るグループも「イスラムの知恵を守ろう」と訴え、同じ日時と場所で集会を告知。2700人以上が閲覧した。

 実際に5月21日にはイスラム教センター前の道路を挟んで双方がにらみ合う事態となり、地元メディアも報じた。しかし、2グループには共に、ロシア・サンクトペテルブルクを拠点とするネット宣伝工作組織が関与していた。

集会参加者の一人は「『テキサスの心』が進めたイベントだが、誰一人(メンバーを)見なかった」と語った。(時事通信)