薫製にした大根の漬物「いぶりがっこ」作りが真庭市中和地区で進んでいる。まき燃料製造の一般社団法人アシタカ(同市蒜山下和)が特産化を目指して取り組み、昨季は約千本が3週間ほどで完売する人気ぶり。今季は2倍の2千本を用意し、岡山県南の百貨店への販路拡大も図る。

 いぶりがっこは秋田県の伝統的な保存食。アシタカの代表理事赤木直人さん(38)が、地元の資源を生かせるとして着目し、秋田県横手市の生産者に製法を学び、16年2月から販売している。

 大根はJAまにわや地元農家から仕入れたほか、自家栽培したものを使用。農機具庫を改装した小屋で今月3日からまず千本をいぶし始めた。専用ラックに大根を載せ、地区内で集めたナラや桜、リンゴの枝などを燃やし、煙を満遍なく当てて香りを染み込ませる。7日ごろまでいぶした後、塩とぬかなどに漬け込む。10日ごろから、残り千本の作業に入る。

 来年2月末まで寝かせ、「中和いぶりこうこ」の商品名で売り出す。1パック756円。市内の道の駅やネット通販でも扱う。

 既に岡山市の百貨店から引き合いがあるといい、赤木さんは「中和の名をPRするきっかけにしたい。来季からは地元農家からの大根の仕入れも増える見込みで、地域に経済効果を広げていきたい」と話している。

煙の充満した小屋で大根の状態を確かめる赤木さん
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配信2017年12月06日 23時55分
山陽新聞デジタル
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