http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171207/k10011249161000.html

北朝鮮から来たと見られる木造船が、日本海側の沿岸に相次いで漂着するなか東北地方の市町村が、船の処分にかけた費用が、この3年間に合わせて700万円を超えていることがわかりました。撤去中に積み荷のボンベが爆発して、作業員が搬送される事故も起きていて、沿岸の市町村からは負担が大きいとして、財政的な支援などを求める声が上がっています。

第2管区海上保安本部によりますと、東北地方に漂着した朝鮮半島のものと見られる木造船は、おととし1月から先月末までのおよそ3年間に、36隻に上っています。

このうちこれまでに21隻が処分され、かかった費用は、1隻当たり最高でおよそ170万円、総額で720万円余りに上ることが、沿岸の市町村への取材でわかりました。

また青森県外ヶ浜町で、ことし7月撤去作業中に積み荷のガスボンベが爆発して、作業員がガスを吸って病院に搬送されたほか、船が岩場に漂着して重機を入れられず撤去できていないケースもあり、日本海沿岸の市町村にとって大きな負担になっています。

沿岸の漂着物については、国が費用の一部を助成する制度もありますが、年度当初に申請が必要で、木造船の漂着が増えるなか市町村からは、財政的な支援に加え国が撤去作業を代行するよう求める声が上がっています。