指定暴力団神戸山口組(本拠地・淡路市)が「盃事」と呼ばれる儀式を、神戸市西区の直系組織「西脇組」事務所で開いたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。同日午前、井上邦雄組長が同事務所に姿を見せ、兵庫県警は約50人態勢で周辺のトラブル警戒と情報収集にあたった。

 捜査関係者によると、盃事は、組長と直系組長(直参)の間で擬制の血縁関係を結ぶ儀式。この日、直系組長らが午前8時すぎから続々と集まり、井上組長は午前10時ごろに事務所に入った。2人の直系組長との儀式を行ったとみられる。

 うち一人は直系団体「古川組」の3代目組長。同組は一部組員が暴力団「任侠山口組」に移るなどして勢力が二分している。

 パトカーが頻繁に周辺を巡回し、防弾チョッキを着用した機動隊員らが盾を構えて事務所前のトラブルを警戒。大阪府警の捜査員らも、集まる組員を記録するなどして情報収集を進めた。

 神戸山口組を巡っては、10月に淡路市の本拠地事務所に対し、神戸地裁が使用禁止の仮処分を決定し、組員の立ち入りができない状態となっている。

配信2017/12/7 12:16
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