タイ製「飲めばやせる」ダイエット薬が危険 死者が4人! 東京都と厚労省が警告
2017/12/ 5 08:00
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「MDクリニックダイエット」の一例。一度にこれら6種類の薬を飲む(厚生労働省の発表資料より)

覚せい剤と同様の成分を含む危険な「ダイエット薬」が出回り、健康被害が続出しているため、2017年11月、東京都と厚労省が連名で「絶対服用しないように」と異例の警告をした。

これはタイの病院が開発した肥満症治療薬というふれこみで、「ホスピタルダイエット」としてネット上で話題になっている薬品だ。
日本では認可されていない危険な成分も含んでおり、個人輸入代行サイトを通して入手する女性が後を絶たない。すでに4人の死者が出ている。

■ 呼吸困難、意識混濁、幻覚、吐き気、肝機能障害の事故

東京都健康安全部薬務課が11月9日に発表したプレスリリースによると、都内の20代女性が「MDクリニックダイエット」という薬品をタイから個人輸入して服用したところ、
おう吐と手足のしびれを訴え、医療機関を受診した。「MDクリニックダイエット」とは、タイ・バンコクの中心部にあるダイエット専門の医療機関「MDクリニック」が開発した肥満症の治療薬だ。
バンコクにはもう1つ「ヤンヒーホスピタル」というダイエット専門病院もあり、ここでも肥満症の治療薬を開発、訪れる患者に医師が処方している。

タイでは、モデルや女優、アナウンサーらがこうした薬でダイエットすることが流行しており、「MDクリニックダイエット」や「ヤンヒーホスピタルダイエット」などと呼ばれている。
そして、これらの病院で開発したダイエット薬が2002年頃から個人輸入代行サイトを通して日本国内に出回るようになった。

東京都から連絡を受け、厚労省医薬食品監視指導・麻薬対策課も11月9日にタイ製ダイエット薬品の過去の事故を発表、
「服用すると命の危険があるばかりが、日本では禁止されている薬物(向精神薬)を含んでいる場合があり、個人輸入であっても麻薬取締法に違反する」と警告した。