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【北京=西見由章】中国政府の特設サイト「中国南シナ海ネット」は25日までに、中国が今年南シナ海に建設した大型レーダーや管理棟、地下貯蔵施設などの総面積が29万平方メートル(東京ドーム約6個分)に達すると公表した。

 また中国が「必要な軍事防衛の強化などのために島嶼の面積を適切に拡大した」と認め、今後も人工島造成が継続されるとの見方も示した。

 中国当局が南シナ海での軍事施設の建設実績を公表し、さらに人工島造成が軍事目的だったことを認めるのは異例だ。軍事拠点化に向けて積極姿勢を示しても国際社会の反発は少ないと判断した可能性がある。

 同サイトは南シナ海に関する中国の立場を宣伝するため昨年8月に開設され、国家海洋情報センターなどが運営している。一方、米政策研究機関「戦略国際問題研究所」(CSIS)は今月中旬、中国がスプラトリー(中国名・南沙)諸島のファイアリークロス(永暑)礁やスービ(渚碧)礁でレーダー施設などを建設し、今年だけで計29万平方メートルの施設が建造されたとの分析結果を公表していた。

 南シナ海での建設実績に関する同サイトの記述が独自データに基づくものなのか、CSISを引用したのかは不明だが、いずれにしろ欧米研究機関の分析を追認した形だ。

 同サイトは見出しで「2017年、中国の南シナ海の島嶼は大きく様変わりした」と悪びれることなくアピール。島嶼の建設が着実に推進され「一連のめざましい成果を得て南シナ海の様相はすっかり一新された」と誇示している。

配信2017年12月26日 7時9分
ライブドアニュース(産経)
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