>>806の続き

金完燮著「親日派のための弁明2」から引用
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 3 証言
一九二〇年代から一九三〇年代にかけて臨時政府の重要人物であった金九は、
満州地域独立軍の実態について、次のように書いている。

・・・私たち韓人(朝鮮人)は中国境内に居住したが、最初はどの家でも毎年独立運動機関である正義府や新民府に真心こめてせっせと税金を払った。
しかし、このような純朴な同胞たちも、私たち武装隊伍の度外れな威力と侵奪を受けるようになると、
次第に反発心が生じるようになった。
独立軍が自分の家や町に到着すると、秘密裏に倭奴(ウェノム※1)に告発する悪風
まで生じた。また、独立運動家までも次第に倭に投降する風習が生じ、
東北三省の運動根拠地は自然と脆弱にならざるをえなかった。
そのうち、倭奴の保護下に満州国が誕生し、満州は「第二の朝鮮」となってしまった。
これはどれほど心の痛むことだろうか。
(『白凡逸志』一九四七年) 金九
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朝鮮人がかつては「独立運動機関」に自発的に税金を払った部分は実に信じられないが、
いずれにせよ当時、朝鮮人の間に、独立軍が現れれば日本軍に告発する
「風習」があったことは、金九自身も認めている。
そのうえ、最大限に婉曲した表現で「武装隊伍の度外れな威力と侵奪」と書いたが、
前で引用した新聞記事※2をみれば、これが具体的にどのような行為であったかは容易に推測できる。
独立軍は満州地域の同胞を武器で脅して財産を略奪し、殺人や放火、拉致、
強姦などの犯罪を恣行し、それだけでは飽き足らず、随時国境を越えて入り込んでは同胞の財産を強奪していったのである。
また、他の証言もある。

「親日派のための弁明2」(独立軍の正体)より  金完燮 扶桑社
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引用者注釈
※1 倭奴(ウェノム)・・・日本人の蔑称
※2 前で引用した新聞記事・・・ 著者(金完燮)が朝鮮日報のデータベースから
当時の馬賊・土匪(独立軍)の犯罪記事を11ページにもわたって多数紹介したもの
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