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 兵庫県赤穂市坂越に本社を置く製塩会社「赤穂化成」は、地元特産の殻付きカキを海洋深層水で浄化し、「室戸海洋深層水仕込みの牡蠣かき」と名付けて販売を始めた。

 生食用としての安全性をより高め、濃厚なうまみに仕上げたという。今シーズン(12月〜2月)は1万〜2万個、来シーズンは3万個の出荷を予定している。

 同社などによると、カキは餌となる植物プランクトンを摂取するため、1時間に10〜20リットルの海水を取り込んでは吐き出す。同社は約20年前から、高知県室戸市沖の海洋深層水を利用した清涼飲料水の製造販売を手がけており、新たな事業展開として、清浄性の高い海洋深層水をカキに応用することにした。

 坂越湾で水揚げされたカキを室戸市にある事業所へ運び、蓄養槽(長さ2メートル、幅1メートル、深さ0・7メートル)に入れて海洋深層水を48時間以上かけ流した。水深344メートルから引き上げた深層水は、年間を通じて水温が9度と安定し、ミネラル分なども豊富に含まれている。微生物が少ないため浄化に適しており、2日間のかけ流しにより、うまみが増すという。

 12〜15個入り3800円(税込み)。生産部門担当の上田秀樹工場長(55)は「クリーミーな風味で、生食が苦手という人にも安心して食べてもらえる」と自信を見せる。問い合わせはグループ会社「アコール」

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