0772名無しさん@1周年
2018/01/13(土) 23:36:20.98ID:I/MfdEmt0それはない
過去の身分制度の歴史的意味を考えれば明らか
元々は奴隷と主人の関係から始まった
資本というものすらない状態で、
労働力だけが事実上の資本という経済
それが農業の発展と共に小作農的な物に変わる一方で、
交易を通じて新しい分業制が現れてきた
更に近世に入ると次第に工業の原型の形が出来始める
フィレンツェなどの一部に原始的な資本主義が始まる
更に欧州で自然科学が発展し続け、
ニュートンの登場と共に物理学が文明社会の牽引役となる
これがきっかけに力学から電磁気学、そして応用科学へと歩み出す
最終的に英国で産業革命が起きると、
それまでの貴族社会が崩れ始める
新しい資本家たち(その多くが地方の地主)が現れ、
更には植民地へと向かい出す
貴族と領民から、資本家と労働者という形で新しいより複雑な分業制が現れる
労働者の中には、資本家より専門的な知識を持ったエキスパートが生まれ、
エンジニアという地位を確保する
植民地では現地人と激しい攻防を繰り返しながら徐々に領土を広げ、
やがて、移民が大量に大西洋を渡り、荒野を開拓し始める
移民の中には貴族から日雇い労働者まで居たが、
誰もが自由の大地を開拓し所有することが認められた
これによって、欧州の重商主義植民地支配は、新しい段階に入る
植民地の中で米国が独立すると新しい資本主義の担い手として当確を表す
当初、黒人奴隷に頼っていた農業大国も、
南北戦争後、急激な工業化により英国を凌ぐ工業大国へと生まれ変わる
こういう流れを見ていけば、
身分制=原始分業制
国民国家=近代分業制
ということがわかる
マルクスが間違えたのは、この部分
彼は労働価値説に拘ったため、
資本家が資本という名の機械を使って設けることにより、
本来労働者が得られる利益を搾取している
と考えた
これはマルクスと言うより、それまでの古典派経済学(労働価値説を基本にしている)がそうだったから
だが、実際には全く別の形に進化していた
資本家が労働者を雇う形で「資本委託」し、労働者が委託された資本を利用して「利益を生み出す」
これが資本主義の分業制だ
もしここで身分制度に戻してしまえば、
この分業制が成り立たなくなる
すなわち、「資本家は自らが専門知識を持って全てを経営し、労働者など雇わずに自前で作業を進める必要がある」になる
これが非効率なのは言うまでもない
古典派と呼ばれる人たちは、マルクスも含めて皆、労働価値説に囚われている
その理由はキリスト教的な二元論の世界観にある
そもそも米国が発展したのは、欧州とは異なり、資本家、労働者の階級制の敷居が取れてしまったことにある
このような状態こそが、本来あるべき発展の姿であり、それ以外は淘汰されるのである