TOKYO MX 2018年1月16日18時30分
    
デザインが「ダサい」などとの批判が広がり、東京都の小池知事の意向で新たなデザインに作り直された東京都観光ボランティアの制服を巡って、東京都は返却を希望する人から前の制服を回収する方針を固めました。

外国人観光客を案内するボランティアの制服は舛添前知事が導入したものです。
しかし、そのデザインを巡って、次に就任した小池知事は「これを着たいという話を聞かない」などと批判し、約8000万円の製作費をかけて2017年9月に一新しました。

前の制服の製作費にも3000万円かかっていますが、
この扱いについて小池知事は「古いのは、これまで使っていた人に活用してもらう。これまでのユニホームを着てボランティア活動を行うことも可能なので、無駄にならないと思う」としていました。

しかし、ボランティアの関係者によりますと、現在、前の制服を着ている人は1割もおらず、返却したいという声が上がっているといいます。
ボランティア関係者からは「新しい制服があるので、前のものは着づらい」「事務局には古い制服を着ないように呼び掛ける人もいた」といった声も聞かれます。

東京都は「新旧の制服は両方使える」として、ボランティアに前の制服も各自で保管するよう求めていましたが、このほど、希望する人から前の制服の返却を受ける方針を固めました。
返却された制服は服の原料としてリサイクルすることを検討しています。「賢い支出」を旗印に掲げる小池知事の「無駄にならない」ための取り組みが期待されます。

<都のボランティア制服 旧デザインは回収も受け付けへ>

東京都の観光ボランティアは都内の街や都庁で、外国人観光客などへの案内を行っています。

舛添知事の時に作られた制服はポロシャツや防寒着などがあり、約3000万円の費用をかけて作られました。
しかし、「東京のブランド戦略」の見直しを検討する会議などで「制服がデザイン性に欠ける」などの意見が出ました。

そのため2017年9月、小池知事は、新しいデザインのブルゾンやポロシャツを約8000万円かけて作り直しました。

新しい制服には東京オリンピックのエンブレムと同じように市松模様があしらわれ、背中にはQRコードがあります。
これをスマートフォンで読み込むと、東京都の観光情報サイトにアクセスでき、グルメや宿泊、ショッピングなどの情報を調べることができます。

舛添知事の時代からボランティアをしている人は、2つのデザインの制服が貸し出されているということになります。
デザインには好き嫌いの好みがありますが、今後、東京都は旧デザインの返却を希望する人には、返却を受け付けて回収するとしています。

新しいデザインの制服は今後、街の中で目にする機会が増えていきます。
外国人観光客にも「この制服の人がボランティアだ」と認識され、ボランティアの活躍の場が広がっていくことが期待されます。

http://s.mxtv.jp/mxnews/kiji.php?date=46512515